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石巻(3.11)からの手紙 その7

私たちは忘れない、3.11を。
東日本大震災に遭遇した一人の医療人から、地域医療への熱く、そして、冷静な眼が、
私たちが3.11の教訓から学ぶことの大切さを教えてくれる。

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今回の特集でも取り上げられているように、現在の日本は超高齢化社会となっており、医療の分野だけではなく、国全体の社会問題ともなっている。人は必ず老いる。医療の対象となる主体が高齢者になるのは当然の道筋であるともいえる。
 高齢者医療では、個々の疾患の治癒(キュア)を目指すというよりは、いかにQOLをあげるか(ケア)に重点が置かれる。このような中で最も患者に近いところにいる看護師が重要な役割を演ずる。なかんずく幅広い知識と気づきと心配りが重要になる。近年看護師にも認定や専門看護師といった高度な専門性のある資格が付与されるようになった。しかし、専門医制度と異なって、訪問看護認定看護師や、在宅看護専門看護師といった疾患対応ではない分野が特定されている。とくに在宅看護専門看護師は2012年5月に特定された最も新しい分野である。我が国の今後の医療の方向を見据えた看護界の目論見が見えてくる。

飯沼一宇 氏
1967年東北大医学部卒。同講師、ハーバード医科大留学、東北大医学部助教授を経て同教授。1997-2003年厚生労働省医師試験委員。2005年東北大定年退職後、石巻赤十字病院院長。2011年3月東日本大震災に遭遇。石巻地域の唯一の中核病院として地域住民の救護、健康維持に尽力。2012年3月石巻赤十字病院退職。現在、震災で親を亡くした子どもを家庭的環境で育てる施設「子どもの村東北」理事長。

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