559 views

human-main

自らを知り、地域の声を聞き、
長期目標をもって、戦略的に組み立て直す。

松尾先生
松尾清一 氏 

昭和56年名大医学部大学院修了後、名大医学部助手、講師を経て、平成14年大学院医学研究科教授。同19年名大医学部附属病院院長。同21年名大副総長。また、同年には公立病院等地域医療連携のための有識者会議の座長を務める。平成27年4月、名大総長に就任。



 2025年に向かって、今、医療界は、大きく揺れ動いているように見えます。病院経営者・管理者には、自院の生き残りをかけた、さまざまな判断が求められています。その判断に際しては、これまでの自院のあり方を守るということだけではなく、あくまでも、国民の医療と健康に貢献するという医療機関の原点に立ち、考えを進めてほしいと期待します。
 現在のような急激で大きな変化が起こっているとき、大切なことは三つあります。一つは、自院の持つ機能を正確に、真摯に見極めること。二つ目は、地域の生活者の声を聞き何が求められているのか正確に理解すること。三つ目は、それらを勘案したグランドデザインと将来計画を作ることです。
 地域の生活者の声を聞くことは大切です。なぜなら、地域があってこその医療、病院だからです。それを無視して、自分たちの都合に固執すると、いつか自分たちの存在理由を喪失することになりかねません。医療の枠組みを決める医師の声を聞くことは必要ですが、患者の最も身近にいる看護師の声にも耳を傾け、経営判断に活かすという視点も、大事ではないでしょうか。
 自らを知り、地域の声を聞き、もう一度、自院のあり方を組み立て直す。その上で、地域全体を見つめた医療機関の間での会話が、同時に進むことが肝要と考えます。




559 views