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自らも変わり、そしてその本領を発揮する時代へ。

 さまざまな二次医療圏で看護に携わる看護部長に話を聞き、示唆に富んだ意見を聞いた。そのなかから共通の考えをまとめたのが、今回の、看護の目線から見た「地域医療構想の問題と処方箋」である。正確を期すと、地域によって現実的な動きに違いはある。地域医療構想の策定以前から、地域の病院看護部に働きかけているところ。これからスタートというところ。さまざまではあるが、〈看護部長の思い〉という面での共通認識をまとめた。
 実は座談会のなかで、看護部長たちが看護師自身の問題として、共通してとらえていることがある。「看護師は自分たちをアピールすることが下手」という点だ。そもそも看護師は、患者に対して、単に医師の指示に従い医行為を提供したり、療養生活の世話をするだけの職種ではない。〈医療の知識を持ち、医学的な見地から患者を援助する生活支援者〉である。あくまでも生活に根づいた視点で、エビデンス(科学的根拠)に基づき患者を支える仕事なのだ。だからこそ、チーム医療のなかで、患者や家族の状況、思いを他の医療職に繋ぐ〈要〉と成り得る。これは病院や診療所など、組織体が変わろうと同じである。
 そうした自分たちの本領を、看護師は自ら語ることが少ない。しかし、これからの医療は、病院から在宅へという流れになっている。国の政策ではあるが、ともすれば、医療を提供する側の価値判断が優先され、医療を受ける患者の思いは置き去りになりがちだ。そのとき、生活者の存在を知らしめ生活者を守るのは、医療の視点と生活の視点を併せ持つ看護師。「今こそ、自らを語ることが、最終的には、生活者の安心に繋がることを、私たち自身が認識しなければ…」。
 地域にある医療機関が密に連携し、地域全体があたかも一つの病院のように繋がる未来へ。そのためにも、看護師自身が高い意識を持って、変わることが必要。すべては患者のために。それが看護部長たちの共通した思いである。

 


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