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「キュアからケアへのまなざし」を、市民や社会が持つ。

高齢社会を迎えた今、医療の世界では、「キュア(cure)からケア(care)への転換が必要だと言われている。すなわち、「根本的治療から、QOL(生活の質)を高めるための全人的な医療へ」。換言すると、「医師中心の治療から、医師・看護・介護・福祉など多領域・多職種によるチームアプローチへ」という意味である。
 LINKEDが今回取り上げた病病連携のテーマは、突き詰めればこのキーワードに着地する。ケアへのまなざしがなくては、これからの地域医療・介護・福祉ネットワークの構築は望めない。
 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(名古屋市)では、病病・病診連携に続いて、病介護・病福祉連携まで見据えた病院機能づくりを模索している。退院した患者の生活支援まで関わり、再び病状が悪化しないよう支えるという考えだ。松阪市民病院(三重県)では、がん疾患で在宅療養する患者を支えるために、院内の緩和ケア・皮膚排泄ケア・がん化学療法認定看護師などが「がんサポートチーム」を結成。訪問看護師と連携しながら、密度の濃い看護サービスを提供している。そして、西尾市民病院(愛知県)は、新病院長のもと、中間的な病院の機能を付加することで、自治体病院に多く見られる赤字体質を脱却し、真に地域に必要な病院への道を歩み始めようとしている。
 LINKEDは、東海三県の数々の病院で、このような「キュアからケアへ」という新しい芽が育ちつつあることを知った。それらの芽を育てていくには、市民や社会のバックアップが不可欠だと考える。LINKEDは今後も、地域に向かって枝葉を広げていく医療の行方を追っていきたい。

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