THE ZOOM 〜西三河南部西医療圏 安城市〜 編集協力:安城市医師会/安城更生病院/八千代病院/安城市

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私たちの健康と、地域の医療、そして…
安城市未来のために。

今、私たちが暮らしている安城市は、
安城更生病院、八千代病院、そして、安城市医師会が中心となり医療を支えています。
その支えがあるからこそ、私たちは安心して日々を過ごすことができています。
とはいえ、医療は無限にあるわけではありません。

今以上に高齢社会が進んだとき、私たちが医療に求めるものは変わるはず。
だからこそ、今の医療の真の姿を正しく知ることが、まずは大切です。
知った上で、その医療を自分たちはどのように活用するのか、考える。
そして、考えたことをみんなで行動に移す。こうしたことが必要ではないでしょうか。
医療は私たちの生活に大きな影響を与えます。
言い方を変えると、私たちの行動一つで、医療は良くも悪くもなる。
みんなで医療全体を良くしていければ、地域がさらに良くなる。
その結果、私たちの生活そのものが良くなることに繋がります。

医療から、健康で幸せな明日を、みんなで見つめていきましょう。

 



 

1見出し

安城市では、安城更生病院、八千代病院、そして安城市医師会が連携をとり、
安城市民に安心して暮らせる医療環境を提供している。
しかし、いつまでもこの環境が続くとは、限らない。
さまざまなデータが、そのことを指し示している。
その「不安」の要因を解明し、実態を理解し、
そして、市民として取るべき行動について考えたい。

先人たちが血のにじむ努力によってもたらした、
豊かな水が安城の地に現在の繁栄を呼び込んだ。

 安城は、その昔「安城が原」「五ヶ野が原」と呼ばれる、広大なやせ地に過ぎなかった。しかし先人たちの血のにじむ努力が実を結び、明治13年(1880)、明治用水が開通すると、肥沃な農地へと変貌し、やがてこの地は「日本デンマーク」と呼ばれる、わが国有数の農業先進地域となった。
 明治39年(1906)には周辺の8カ村を統合して、安城町が誕生した。そして、昭和27年(1952)には市制を施行、県下13番目の市となった。以来、名古屋市に近く、さらに豊田市などの内陸工業都市や衣浦臨海工業都市にも近いという恵まれた地勢に支えられ、高度成長期以降、大企業の進出、住宅団地の建設が盛んになり、急速に都市化が進んだ。その結果、市制施行当時3万7,000人程度であった人口は、現在では18万人を超えるまでに成長している。

2025年の日本。
医療・介護を必要とする高齢者が増加。

 平成24年(2012)1月、総務省統計局は、「2010年国勢調査」の結果をもとに、平成23年(2011)が人口減少社会の始まりである、とした。平成19年(2007)から平成22年(2010)までは、ほぼ横ばいで推移してきたのだが、平成23年(2011)には約26万人の減少を見た。以降、多少の増減があったにせよ、傾向として減少が続くであろうことは間違いない。
 一方、平成26年(2014)10月1日時点、わが国の高齢者(65歳以上)人口は過去最高の3,300万人。
 この内、75歳以上の後期高齢者は1,592万人で、総人口に占める割合は12.5%である。団塊の世代が後期高齢者となる「2025年」には、2,180万人、18.1%となり、65歳以上の高齢者と合わせると、3,657万人、30.3%となる。
 また、生産年齢人口(15歳〜64歳)は、平成24年(2012)から減少を続け、「2025年」には7,084万人と予測されている。
 人口減少や高齢化率の上昇は、わが国のあらゆる分野に深刻な影響を及ぼすものと見られている。労働力人口の減少は経済規模の縮小に繋がり、それを受けて国際競争力の低下、社会保障費の負担増に繋がる。
 また、医療・介護の需要は、世代によって異なるものであり、高齢者、特に75歳以上の後期高齢者が最も多く消費する。従って、人口が減少すれば需要が減るものではなく、総人口に占める後期高齢者の比率が高まれば高まるほど、医療・介護需要は増え続けるのである。
 このままでは「2025年」、爆発的に増えた高齢者人口に対する、医療・介護資源は間違いなく逼迫するだろう。膨大にふくらむ医療・介護費もわが国経済を直撃するだろう。社会保障費負担を支える若年人口も確実に減っていく。
 現在、厚生労働省が進める〈効率的な医療提供体制の構築(地域医療構想)〉と、〈お金をかけないコミュニティづくり(地域包括ケアシステム)〉は、まさにこの「2025年」問題の解決をめざしたものである。

安城市は、どうだろう

 愛知県の平成22年(2010)人口を100%としたとき、2025年には99.2%との減少予測があるのに対し、安城市は2025年に105.2%、2030年には105.3%、2035年頃まで当該地域の人口は増え続けると予測されている。これらは、安城市が工業都市として大企業が数多く立地し、若年の働き世代の流入も多いことが理由の一つだろう。
 また、人口に対する、医療・介護を最も必要とする後期高齢者比率は、2025年の全国平均が16.7%に対し、安城市は12.8%と一時的な数字で見ると下回っている。
 問題は、安城市の医療資源の少なさだ。人口10万人あたりの診療所数が全国平均の68.4に対して、安城市は52.1、病院の病床数が1,301.0に対して769.5と全国平均を大きく下回り、特に病院病床数は圧倒的に少ない。そして今後、その数が増加される見込みがあるわけではない。現在のところは、医療・介護をそれほど必要としない若年層が多いため、こうした供給量で何とか持ちこたえることができている。但し、今後、後期高齢者比率が増え医療・介護の需要が高まったとき、限られた医療資源で耐えうることができるのだろうか。
 医療・介護需要の急速な増加と供給のアンバランス、すなわち、わが国が危惧する「2025年問題」は、安城市の場合、それから10年後の「2035〜2040年」に想定することができる(下記グラフ参照)。つまり、現在、何とか均衡を保っていると思われる、医療・介護需要と医療・介護資源のバランスは、20年先、25年先に、大きく崩れることが考えられるのだ。
 この10年の差は、安城市にとって、より長い道のりを歩むことを意味する。2035年、そして2040年に向けて、安城市、および医療機関は、どのように備えるのだろうか? それは、決して行政や医療・介護に携わる人々だけの問題ではない。つまり、すべての人々にとって「他人事」ではありえない。

1図

準備の方向性。

 来るべき「2035年」に備えて、限られた医療資源を有効に活用するための施策として、「病気にならないための予防策」「病気になった際にはすみやかに治療を受け重篤化させない医療環境の充実」「治療が終わった後、早く健康な生活を取り戻すための環境の充実」が求められている。そのためには行政のさまざまな施策や施設の整備なども必要となる。ソフトとハード両面から、「2035年」の準備を進めなければならない。もちろん、資源を使用するすべての市民が、現在の医療資源を有効に使用する知識、そしてそれに基づく行動理念を身につけることが求められる。



 

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私たちの健康と生活を守る「医療」の現状を見てみよう。
安城市には安城更生病院と八千代病院、そして市内の医師が所属する安城市医師会がある。
これらが連携して、市民に適切な医療を提供している。
しかし、これらの医療機関で充分、というわけでは決してない。
が、今後、大きく増えるという見込みもない。
この状況は、安城市の医療を理解する上での、重要なポイントである。
そのためにも、安城更生病院、八千代病院、安城市医師会のそれぞれの役割を知っておきたい。

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 安城更生病院は、平成27年(2015)に創立80周年を迎えた。今日では、市民病院のない安城市にとって、市民病院的な役割を担いつつ、一方で人口約110万人の西三河南部地域にとっては、中核病院的役割を担うという2つの顔が小見出し1画像ある。
 とくに地域中核病院としての機能を、年々進化させてきており、24時間365日重篤な患者を受け入れる「救命救急センター」、ハイリスクな妊婦を24時間体制で受け入れ、小さく生まれた新生児に最先端の医療を提供する「総合周産期母子医療センター」、さらに「地域中核災害拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」という、4つの機能を中心に、多くの人々の生命を守っている。

▶ 考えるポイント
安城更生病院が提供するのは、高度急性期医療。一刻を争う重篤な救急患者に対応する救急医療や、高度で専門的な治療を必要とするがん患者などに対応した、高度な検査機器や治療機器、また複数診療科にわたる高度な処置が可能となっている。

 

▶ 行動するポイント
安城更生病院の高度な医療を必要とする、重篤な患者が適切に医療を受けられるよう、病院機能を理解した選択が必要となる。

 

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 八千代病院の長年にわたる取り組みは、〈救急・急性期医療から在宅ケアまで、切れ目のない医療を提供するスーパーケアミックス〉の実践。地域医療の最適化を見つめ、一部には高度な急性期治療にも対応できる能力を有しつつ、二次救急・急性期から在宅支援小見出し2画像機能までの広範な領域を担う。また、市北部に立地するため、周辺地区民にとっては市民病院的な位置づけといえよう。
 その八千代病院が力を注ぐのは、安城更生病院との連携強化と、地元医師会との柔軟性ある連携推進だ。地域における、介護や福祉と繋がった、切れ目のない医療提供体制の構築に力を注ぎ、安城市民の生命と健康を守っている。
 患者に対して、医療の「穴」を空けない決意が、八千代病院の今を作っている。

考えるポイント
たとえば、急性期を脱した患者が、他の病院へ移動することなく、院内の異なる病棟、さらには、法人内の施設を活用して療養生活を送ることができる。もちろん、地域の診療所との結びつきも強く、患者にとって最適な医療・介護を提供している。

 

行動するポイント
八千代病院は、非常に広範にわたる機能を有しており、市民としては適宜、その機能を活用できる。もちろん、地元のかかりつけ医に相談した上で、どのように利用すべきかを考えたい。

 

2小見出し3

 医療機関にはそれぞれに役割があり、病床数が20床以上のところを病院、19床以下もしくは無床のところを診療所という。診療所は俗に医院、クリニックと称することが多い。安城市には約90の医療機関があるが、その多くが診療所であり、病気の治療だけではなく、日々、患者とのふれあいのなかで、患者の健康管理、医療小見出し画像3・福祉相談に応じる。また、専門外の病気や、高次医療が必要であると認めた場合などには、適切な医療機関へ紹介する。
 逆に、安城更生病院、八千代病院での治療が終わり、病状が安定した際には、再び患者を引き受け、診療所が引き続き、患者の日々の健康管理を行う。
 家族との連携も密にし、病状に応じて、家庭での療養生活を支援するケースもある。

考えるポイント
地域の診療所の役割は、ふだんの生活の健康状態を見守り、必要に応じて専門的診療へと誘導する役割を担っている。この点をよく理解しておきたい。

 

行動するポイント
日常の健康管理、病気の予防、軽い風邪などの症状について日頃から相談に乗ってくれる、「かかりつけ医」を、あなたは決めているだろうか? 緊急で重篤なケースでない限り、病気になったら「大きな病院」へ、ではなく身近な診療所に相談を、これが原則である。

 

advance1 / 地域医療構想

 団塊世代が後期高齢者に達する2025年に向けて、地域における医療・介護の総合的な確保を進めるために「医療介護総合確保推進法」が施行された。これに伴って、各都道府県では、2次医療圏を構想区域として、病院の病床の機能分化・連携を進めるために、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4機能ごとに2025年の医療需要と病床の必要量を推計し、定めるものとしている。
 また、めざすべき医療提供体制を実現するための施策として、たとえば医療機能分化・連携を進めるための施設設備、医療従事者の確保・養成などについても定める。

 

advance2 / 地域包括ケアシステム

 重度な要介護状態となっても、多くの人々は住み慣れたまちで自分らしい暮らしを、人生の最期まで続けたいと願っている。このため、2025年に向けて、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供するシステムとして整備が進められているのが、地域包括ケアシステムである。認知症高齢者の増加にも対応し、その生活を支える上でも重要なシステムとなる。
 地域包括ケアシステムは、高齢化の進行状況が各地域で異なるため、市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが求められている。

 


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安城市民の生命と健康を守る、安城更生病院と八千代病院、そして安城市医師会。
「2035年」に向けて各機関が、さまざまな思いを抱き、
そして医療機関として描くビジョンを持っている。
安城市民がいつまでも、あたりまえのこととして、健康と幸せを享受できるまちであるために。
市民とともに明日へ向かって歩き続けるために、皆さんとともに行動する未来を考える。

3小見出し1

 当院は、これまでも使命としてきた西三河南部地域における、高度急性期医療の担い手としての機能をさらに高めていくことが必要であると考えています。
 遠く離れた都市へ行かなければ治療できない治療領域をなくし、これまでなかった新しい治療技術や設備をこの地に持ち込みつつ、地域の医療機関との連携をより強化し、西三河南部地域約110万人にとって生命の砦である使命を果たしていきます。
 もう一つの使命は、医師、看護師、コメディカル、研修医などの教育機能です。当院では人材教育に力を入れていますが、たとえば大学・短大などの教育機関とは異なる、地域の医療機関が連携して医療人を育てる仕組みなどを構想しています。
安城院長 教育の場で知り合った多くの医療人が、医療現場で顔見知りのような親密さでスクラムを組み、地域の医療をもり立てる、それこそまさに究極の医療連携であると私は思います。
 今後、西三河南部地域もまた、超高齢社会という厳しい現実を迎えます。その日に向けて、これからも当院は魅力ある病院であり続けること、そして、限られた人材、施設、設備をより有効に、且つ、効率的に活用することに注力していきたいと思います。

行政との協力
 市民病院がない当地域では、これまで市民病院的な役割を担ってきた当院に対して、行政からの支援をいただいてきました。今後も、行政との協力関係を密にし、市民と行政、そして当院をはじめとする地域医療機関の三位一体で2035年の新しい医療体制を構築していきたいと思います。

 

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 当院では、超高齢社会を見つめ、救急医療、急性期の継続治療の提供、そして、在宅療養患者さんの急性増悪時の受け入れ、在宅支援事業の実施など、高度医療と在宅医療の間を繋ぐ、切れ目のない医療体制の構築に、尽力してきました。
 そうした目からこの地域を見ると、まだまだ課題も少なくありません。高齢者は、〈病気・入院治療・在宅生活〉を繰り返して過ごします。そうした高齢者が、病院と生活の行き来に、身体的・精神的に苦痛ではない、受け入れ体制・施設が必要です。また在宅医療の現状はどうでしょう? 在宅医療を担う診療所医師を、支援する体制は充分でしょうか? 
八千代院長 当院では、こうした高齢者、在宅医療を支援するための一つの挑戦、あるいは提案として、「八千代リハビリデイサービス彩(いろどり)」をスタートさせました。「高齢者の生活」に焦点を当て、家事や趣味などの作業を通じて、認知症の予防や、もう一度自分らしい日々を取り戻してもらおうというものです。
 こうした施設が市内のあちらこちらにでき、高齢者が健やかに幸せに暮らしていければ、それは若い人たちにとっても、希望の持てる安城市の明日の姿になると思うのです。

行政との協力
 安城市において医療・介護資源がショートする可能性の高い2035年に向け、今のうちに明日を見据えて、準備を進めるべきと考えています。当院でも、新たな施設の試みや高齢市民に対する啓発に力を入れ、2035年の安城市の医療に向けて、高齢者の療養の場、生活の場の確保を考えていきたいと思います。

 

3小見出し3 近い将来、高度な治療などを必要としない「医療区分1」に相当する患者さんは、病院に入院するのではなく、各家庭で介護、医療を受ける状況がやってくると考えています。
 これらの患者さんは、まさにさまざまな病気の予備軍であるといって差し支えないと思います。手を施さなければ、さらに症状を悪化させることにも繋がります。しかし、家庭での介護は、家族への負担が重すぎます。家族の介護と仕事を両立できず、すでに現在でも離職に至る若年層のケースも増えています。もちろん、介護休業制度や、在宅ケアに従事する家族のための家族支援サービスなども徐々に整備されてきてはいますが、決して充分ではありません。「2035年」に向けて、現状のままでは家庭での介護と在宅医療は、困難になると思われます。
医師会会長 私は、現在各家庭に散らばっている患者さんを集めて、適切なケアを提供できる施設が必要であると思います。場合によっては通所という選択もあるでしょう。そこではさらに高度な医療に繋ぐ仕組みもあり、またわれわれ診療所で必要に応じて支援する仕組みも作らなければなりません。
 このような施設が市内各地に点在し、安城市における医療機関と連携しながら、患者さんを見守り、ケアすることで、安城市の「健幸都市」は、盤石なものになると思います。

行政との協力
 安城市医師会では、安城市と協力し、在宅医療サポートセンター事業に取り組んでいます。在宅医療提供体制のより良い整備に向けて、在宅患者さんの緊急時の入院受け入れ体制の確立や退院調整など、医療機関との密な連携を図りながら、これからの在宅医療を支えていきたいと考えています。

 

クロストーク見出し平成28年1月17日(日)

安城市健康づくりフォーラム
地域の健幸を未来へつなぐ!
地域医療の未来と市民の健康づくり

フォーラムのねらい

クロストーク1 安城市にもやがて、超高齢社会が到来します。このとき、地域医療の再編と高齢者の生活を支えるコミュニティの構築が欠かせません。これは行政や医療機関だけでなしうることではありません。すべての市民が自分事として考え、まちづくりや地域医療づくりに参加することが必要です。今回のフォーラムは、そのきっかけとなる、非常に意義のある催しとなりました。

フォーラムのようす

クロストーク2 1月17日(日)、安城市医師会、安城更生病院、八千代病院の3医療機関と安城市との合計4つの機関の共催による「健康づくりフォーラム」が文化センターマツバホールにて開催されました。当日は予想を超えて、多くの方々にご来場いただき、市民の地域医療と健康に対する関心の高さが見て取れました。最初に安城市長、続いて安城更生・八千代の両病院長、医師会長の順に4人がそれぞれの現状と課題を紹介し、その後この4代表がパネルディスカッションによる意見交換を行いました。

●パネルディスカッションテーマ

テーマ①…「変わりつつある医療と、それが住民に与える影響」
テーマ②「医療からの問題意識を、まちづくりに活かす」
テーマ「住民に理解してもらいたいこと、期待すること」

フォーラムへの声

クロストーク3 参加者数は370名、その内、約半数にあたる169名からアンケートの回答をいただきました。
 「安城市の各病院の役割」「地域医療への関心」といった項目では、多くの方々から、理解した、関心が高まったと回答をお寄せいただきました。また具体的な内容としては、「医療を受けるのがあたり前のように感じていたが、資源を考え適正に利用することの必要性を知った」「安城市は恵まれていると思います。一市民として感謝です」「健幸都市を支えるのは、医療・介護だけではなく、日々の生活、交流、生きがい、文化活動など。これらを市にサポートしていただくことが大切だと思った」などの声が寄せられました。さらに「毎年行ってほしい」という要望も多く見受けられました。

 



 

4見出し平成28年4月からスタートする第8次安城市総合計画。
市民が健やかで幸せに暮らすためのきっかけを提供し、
仕組みを作り、まちづくりに繋げていく決意を、安城市長 神谷 学が語ります。

5Kで進める健幸都市づくり。

 安城市の第8次総合計画(平成28~35年度)がいよいよスタートします。
 「環境首都」を掲げた第7次総合計画が一定の成果のもとに計画期間を終え、次にめざす新たな安城フォーラムチラシ_写真㈰都市像として「健幸都市」を掲げます。
 市民の豊かさ、健やかさ、幸せを考えたとき、キーワードになるのは「健康」「経済」「絆」「子ども」そして「環境」です。これらのバランスのとれたまちづくりが「健幸都市」であると考えています。すべて頭文字は「K」。語呂合わせで、5つのK、すなわち「5K(互恵)」と言っています。お互いが繋がりあって、高め合う、というような思いが込められればよいと思います。

安城市の強みを活かして。

 安城市は、古くから町内会という自治組織がしっかりしているまちです。これは住民同士が強く結びついて、田畑を耕し、「日本デンマーク」を築き上げた、かつての農村社会の名残でしょうか。平成26年(2014)の町内会加入率は74.8%と高い数字です。
 また、明治13年(1880)に開削された明治用水は、農業を盛んにしただけでなく、戦後の高度成長期には、大企業の立地を呼びこむことになりました。もとより平坦な地勢で暮らしやすいこともあり、多くの人々が集まってきました。大企業の立地と人口増は、安城市の財政を豊かに潤してくれました。
 ただ、このような恵まれた活力は、未来にわたって保証されたものではありません。高齢化の波は安城市にも否応なく押し寄せます。そのとき、どうするか?
 この点で、安城市と深く長い関わりを持つ医療機関からのご意見は、示唆に富んでいると強く感じました。私たちは、こうした意見に謙虚に耳を傾け、行政としての使命を果たす上で、医療の今を「健幸都市」づくりに活かす決意をいたしました。

他人事ではなく、自分事として、
超高齢社会について考えよう。

IMG_4912-写真E/市長 人口減少社会といわれる日本ですが、安城市は超高齢社会にも時間的余裕があり、まだ恵まれています。現状では、それはたしかに間違いありません。しかし、全国よりは10年遅れて、「2035年」には医療・介護資源と需要のバランスが崩れる恐れがあります。
 これは、もちろん医療だけ、施設だけの問題ではありません。これらを増やすだけでは、問題の解決には至りません。市民の皆さんにはこれからの超高齢社会を見据えて、安城の「2035年問題」について深く理解し、「他人事」ではなく、「自分の問題」として考え、行動してほしいと思います。
 そのきっかけとして、安城市健康づくりフォーラムは大いに役立ったと思います。市民と行政と医療機関が一堂に会する催しというものを、私は初めて経験いたしましたが、これをただ一度で終わらせるのではなく、継続することが必要と考えます。そして、行政と医療機関、医師会とが一緒になって仕組みを作り、それを安城市のまちづくりに活かすことが大切です。市民の皆さんには、まさにこれからの未来の主役として、こうした取り組みに参加・協力をいただき、みんなで日本に誇ることのできる、健幸に生活できるモデル都市をめざしたいと思います。



 

|Back Stage|


市民の声を集め、活かした、まちづくりこそ大切。


 地域医療構想では、領域を異にする病院と病院との連携が前提である。また、そうした施設医療と地域包括ケアシステムが複層する形で、地域の健康的な生活が支えられるよう、私たちの国は社会の変革を進めている。それを背景に、医療機関同士の〈顔が見える関係づくり〉のための会話が始まった。
 ただ、その会話に〈市民〉が参加できているかどうか。LINKEDはその点を危惧するものだが、今回開催された〈安城市健康づくりフォーラム〉は、市民と一緒になっての集い。そこに大きな意義がある。
 そのフォーラムの終盤、会場からの質問や意見を求める場面があった。そこで手を挙げた一人の男性の質問は、今後の超高齢社会において極めて象徴的である。
 「私は一人暮らしである。この安城には引っ越してきたばかり。地域とのネットワークは何も持っていない。そうした人間が、健康や生活において、どこを頼ればよいのか全く解らない。どうすればよいのだろうか」。
 これはいうまでもなく、地域全体の問題として捉えるべきものであろう。もちろん、医療から提示できる側面もある。市民は大なり小なり、こうした不安を持っているだろう。今回のフォーラムをきっかけに、こうした市民の声を丁寧に集め、それを活かした〈仕組みづくり〉〈まちづくり〉への挑戦が果たされることを心から願う。

医療体制 


Special Thanks to

 

アイシン・エィ・ダブリュ株式会社

JAあいち中央

JA共済

スギ薬局

株式会社東祥

碧海信用金庫

株式会社マキタ

スポーツクラブアクトス安城


 

発行日:2016年3月5日(土) 中日新聞朝刊