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地域医療対応型ドラッグストアとして
地域医療ネットワークの一翼を担う。

明日への挑戦者 / スギ薬局 新美克長さんの場合

自宅や介護施設で療養する高齢患者は、年々増加の一途を辿っている。
介護生活で意外に大変なのは、毎日飲む薬の管理である。
その煩雑な管理をサポートすることで、介護の負担を軽減し、
薬への安心感を高めたい―。
在宅医療の「かかりつけ薬局」として
超高齢社会に挑むスギ薬局グループの取り組みを取材した。

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Episode 01 /

介護施設の入居者に届ける
“お薬カレンダー”というユニークなサービス。

001-1.jpg 「なるほど、そこまでやってもらえるなら、ありがたい」。愛知県のとある有料老人ホームで、“お薬カレンダー”の説明をひと通り聞いた介護職員と看護師はそう言って、笑みを浮かべた。
 お薬カレンダーとは、スギ薬局が提供している薬剤管理サービス。入居者一人ひとりが一回に服用する薬を一包にまとめ、朝・昼・晩・寝る前と整理して、カレンダーのポケットに入れて届けるサービスだ。これがあれば、誰がいつ、どの薬を飲むかがひと目でわかり、仕分けの手間がなくなり、二重飲みや飲み忘れの心配もない。
 お薬カレンダーの生まれた背景について、スギ薬局・地域医療連携室の室長、新美克長はこう説明する。「原型は、とある患者さまがご自宅で使用していたお薬カレンダーでした。それを介護施設で活用できないかと改良を加え、9名分の薬が入るオリジナル仕様のカレンダーをつくりました」。実は、この9名というのがポイントだという。「グループホームの1ユニットの人数に対応したんです。グループホームでは認知症の方が多く、薬剤管理にも相当苦労されていましたから…」。
 グループホームなどの介護施設の入居者は複数の疾患をもち、多くの薬を服用しているケースが多い。しかし、施設では、医師や看護師が入居者の健康チェックは行うが、病院のような薬剤管理の機能はない。001-2.jpgその隙間を埋めて、複数の医療機関から出される処方箋をまとめて医師の指示の下、調剤・加工し、飲みやすいように届けるのがスギ薬局の薬剤管理サービスである。実施にあたっては、入居者それぞれの処方箋を確認し、個々のケースにきめ細かく対応していく。例えば、朝飲む薬でも、食前と食後の薬の飲み違えがないよう、収納方法を工夫するなど、かゆいところに手が届く配慮を心がける。「お薬カレンダーのおかげで、職員たちが薬剤管理から解放され、その分、入居者と余裕をもって触れ合うことができるようになった」と、施設サイドから高い評価を得ている。


Episode 02 /

製薬会社の営業から町の薬剤師へ。
「患者さまに喜ばれる」やりがいを実感する日々。

002-1.jpg 新美がスギ薬局に入社したのは、平成15年。それまで製薬会社でMR(医薬品の営業職)として勤務していたが、薬剤師免許をもつ自分の能力を活かしきっていないと感じて転職した。入社後、店舗の薬剤師、マネージャー職などを経て、在宅医療営業部の新規立ち上げに参加した。
 以前は、病院の医師を相手に営業していたのが一転、地域の生活者を相手にする立場になった。当初、とまどいはなかっただろうか。「薬剤師として医療に従事したとき、患者さまから“ありがとう”と言っていただいたんです。うれしかったですね。この仕事のやりがいは営業職とは違い、人に喜ばれることだと知りました」。前職は医師に医療用医薬品を採用してもらうことばかりに気が取られ、患者のことを考える余裕があまりなかったという。それが今は患者のことを第一に考えて判断し、実践できる。「ようやく少しは医療人になれたかな、と思いますね」とうれしそうに話す。
 地域の人に喜ばれることを。それは、スギ薬局全体の理念でもある。例えば、老々介護で頑張っている家庭などに、薬のお届けと同時に、ドラッグストアで扱う商品のデリバリーも行う。大きくてかさばる紙おむつなどの生活用品を届けてくれて本当に助かる」と好評だ。002-2.jpgまた、介護施設では化粧品部門のスタッフが出向いて、入居者にお化粧を施すイベントも開催している。これも、「きれいになることで笑顔を取り戻してほしい」という思いから生まれた取り組みである。「喜んでいただける仕事だから、高いモチベーションを維持できるんでしょうね」と新美はほほえむ。


Episode 03 /

経営効率の悪い在宅医療事業に敢えて取り組む。

 4年前、在宅医療営業部が立ち上がったとき、スギ薬局での在宅医療の取り組みはほんの数件だった。しかし、超高齢社会の進展のなかで「やがて必ず、地域医療チームに薬剤師が必要になる」との確信をもって、地域医療対応型ドラッグストアという新しいビジネスモデルを構築してきた。
 新美自身は最初、在宅医療の取り組みに躊躇したという。「業務が非効率で大変だから」というのが、その理由だ。「外来での調剤業務において、患者さまとは断片的な繋がりが多かったのですが、在宅医療では、ご自宅にお薬を届け、地域の先生方と医療チームを組んで情報共有しながら、患者さまとご家族を支えていかねばなりません。本当に多くの労力が必要です」。実際、現場の薬剤師たちは、休日でも呼ばれれば、大急ぎで患者のもとに駆け付ける。夜中に携帯電話が鳴って、相談に応じることもある。情熱と機動力がなくては成り立たない事業である。
 しかし、新美は「患者さまやご家族から感謝される機会が増え、次第にこの仕事の重要性を認識していった」と話す。例えば、食事から栄養が摂れない短腸症候群で、生まれてからずっと病院に入院し、一度も自宅で過ごしていなかった子どものケース。スギ薬局の薬剤師が医師の指示のもと、点滴用の中心静脈栄養法輸液を無菌的に調製し、自宅まで届け、家族に輸液の交換を行えるように説明した。003-1.jpg輸液交換が自宅でできるようになったことで、その家族は「初めて家族一緒に寝ることができた」と、涙ながらに感謝を述べたという。また、別のケースでは、「スギ薬局さんがいてくれたから、最後の正月を自宅で迎えられた」と喜ばれた。薬剤師を頼りにする患者と家族の思いが、新美たちを仕事へと駆り立てる大きな糧となっているのだ。


Episode 04 /

在宅療養を支える
地域医療のキーステーションをめざして。

 新美たちが今後めざしているのは、スギ薬局の組織力を活かして地域のチーム医療を支えていくことだという。
 組織力の第一は、マンパワーである。在宅療養を一生涯支えていくには、長期にわたるフォローが要求される。単独の薬局ではなかなか対応できないが、スギ薬局では薬剤師の交代シフトを組むことで、個人に負担を集中させず、途切れることなく患者や家族を支え続けていくことができる。組織力の第二は、ドラッグストアチェーンを背景にもつことだろう。店舗では、顧客の要望に応え、高カロリーの流動食や介護用品の取り扱いも大幅に拡充してきた。物販を通じて、在宅療養の生活全般をサポートできるのも、スギ薬局ならではの強みである。さらに新美は、「薬局という身近な存在を活かし、医療・介護従事者の方々の架け橋になれたら…」と抱負を語る。「例えば、訪問看護や福祉用具のレンタルを頼みたいという方に、適切な事業所を紹介するなど、人と人を結ぶのも、004-1.jpg今後ますます大切な役割になっていくと思います」。
 地域住民の健康を願い、「町のかかりつけ薬局」として機能するスギ薬局。高齢者人口の急激な増加が見込まれるなか、新美たちは地域に密着した「薬局」という存在をフルに活かし、地域医療に貢献していこうとしている。


COLUMN /

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●最初は三河地区西尾市で、薬と化粧品中心の「相談薬局」としてスタートしたスギ薬局。「目の前のたった一人のお客様を大切にする心」を原点に、地域に根ざした店舗を少しずつ増やし、中部地方を中心に関東・関西地区などへ店舗網を広げてきた。そのめざましい成長過程で大切にしてきたのは、社名の通り「薬局」であることだ。物販を中心とするドラッグストアチェーンとは一線を画し、店舗に処方箋に対応できる調剤薬局を併設し、地域住民の健康をトータルにサポートすることをめざしてきた。

●現在、スギ薬局の店舗数は636店、そのうち在宅医療実施店舗は103舗(平成23年7月現在)で、在宅医療応需患者数は毎月約4000名に達する。グループ企業のスギメディカルでは訪問看護事業にも積極的に取り組んでおり、地域医療の新たなインフラを構築するべく邁進している。


BACK STAGE /

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●薬剤師による薬剤管理サービスは、居宅療養管理指導費(介護保険)もしくは、訪問薬剤管理指導料(医療保険)を利用する。また、薬剤師が緊急に薬剤を配達・指導する場合などは別途費用(医療保険)も発生する。薬局窓口で薬を受け取るよりも当然割高となるが、居宅療養管理指導費(訪問薬剤管理指導料)には「施設(自宅)までの薬の配達、施設(自宅)で管理しやすいように薬を加工する作業、医師への情報伝達」などが含まれる。介護負担の軽減や服用間違いの防止といった効果を考えれば、決して高過ぎることはない。

●大きな介護施設になるほど薬剤管理は煩雑となり、誤投薬により死亡した事例も報告されている。そうしたリスクを軽減する上でも、スギ薬局の薬剤管理サービスは大きな役割を果たしていると言えよう。


ACCESS /

株式会社スギ薬局
〒446-0056 愛知県安城市三河安城町一丁目8番地4
TEL 0566-73-6323
http://www.drug-sugi.co.jp/LinkIcon