プロジェクトリンクト : 正義の見方 : 支援の人や物資が、集中する災害拠点病院。着の身着のまま、耐え忍んでいる民間病院という現実。

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医療法人大雄会 理事長
伊藤伸一

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「面」という発想と機能。
役割に応じた「推進力」の作り方。

少子高齢の時代、
減速する国民経済のなかで、
市民の安心と
安全を守る医療を、
どう再構築するか。

東日本大震災は、わが国での災害医療のあり方に大きな教訓をもたらした。 現在では、日本全国にある災害拠点病院、また、地域の医療機関のそれぞれが、自己点検に忙しい。 そうしたなかでLINKED編集部は、災害医療だけではなく、今後の「地域医療」そのものを考える必要性を強く抱く。 ではそれをどのような視点から見れば良いのか。民間でありながら、地域の災害拠点病院、第三次救命救急センターを有する 愛知県一宮市の医療法人大雄会 理事長 伊藤伸一氏に聞く。

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支援の人や物資が、集中する災害拠点病院。
着の身着のまま、耐え忍んでいる
民間病院という現実。

――伊藤先生は東日本大震災の際、日本医療法人協会の災害対策本部・副本部長として被災地の医療機関に行かれたとお聞きしています。実際に現地をご覧になって、どのようにお感じになりましたか。
 「発災から6日後、青森から宮城県気仙沼市に入り、いくつかの医療機関を回りました。そこで見たものは、支援の人や物資が集中している災害拠点病院と、患者さんや職員の食料も無く、着の身着のままで、耐え忍んでいる地域の民間病院という、あまりにも大きく状況が異なる現実です。“患者”や“避難者”という意味では、災害拠点病院にいる方も地域の民間病院にいる方も、同じ医療を必要としている地域住民であるにもかかわらず、そうした状況が起きていることに、とても辛い思いをしました。被災地の皆さんにとっては、公的大病院も中小民間病院も同じ命の拠り所なのです。
 発災直後は災害拠点病院が中心になりますから、まずはそこに支援が集まるのは当然です。ただ、そこから地域の医療機関に配られていない。人も物資も面展開されていないのです」94.jpg


――LINKED編集部も、昨年5月に宮城県を取材した際、同様のことを感じました。なぜそうしたことが起こるのか、先生はどのようにお考えになりますか。
 「ひとことで言えば、大災害時には民間病院への公的な支援は、届かないということです」